ご挨拶

開会の挨拶

開会の挨拶

会長の新井でございます。私は平成元年に横浜市大第二病理から、前職である東京都神経科学総合研究所/臨床神経病理学研究室に主任研究員として赴任しました。以来、お隣の神経病院、府中療育センター、府中病院の先生方との交流しながら、臨床神経病理、グリア細胞の病理、てんかん外科病理などの分野で研究を続けて参りました。現職の東京都医学総合研究所は、平成23年に、東京都の3つの医学系研究所が統合して新築された研究所ですが、私が所属する神経病理解析室は、神経研・臨床神経病理研究室の実質的な後継研究室であります。今回、会長を務めることになり、これまでご指導いただいた先輩の先生方に、心より感謝申し上げます。

今回の学術研究会のテーマは、『All Japanで神経病理! 学祭的な神経研究を推進しよう』です。意図の詳細につきましては、ホームページの「会長挨拶」をご覧ください。

約1年前にホームページを立ち上げましたが、どのような学会にしたいのか、今どのような準備をしているのか、など、リアルタイムとまでは行きませんが、フェイスブックも利用しながら、更新を頻繁にする、ということを心がけました。そのため、広報関係は、いわゆるコンベンション会社には委託せずに、私の直轄のスタッフにお願いすることにしました。スライダーも、適宜、新しいものにし、準備状況を発信してゆきました。このスライダーは、一番最初のものです。研究所の廊下の後ろ姿は、会長です。

特別講演は、順天堂大学神経学講座の服部信孝教授にお願いしました。「進化するパーキンソン病の病因解明研究ーマクロからミクロまでー」というご講演をいただきますので、ご期待ください。

なお、服部先生は、昨日まで、スペイン神経学会の名誉会見授賞式に参列するため、マドリードにおられ、今朝、帰国されます。羽田から会場まで直行していただきますので、ご到着はぎりぎりになるかもしれません。万一、ご到着が遅れるようでしたら、会長の私が前座を務めることにいたします。また、服部先生は、ご講演いただいたあと、成田からバンクーバーに出張されると伺っております。超多忙なスケジュールのなか、ご協力いただき感謝申し上げます。

シンポジウムは、会長シンポジウムとして「動物の神経変性疾患〜自然発症から遺伝子改変まで〜」、および、公簿シンポジウムとして「神経病理診断基準作成〜All Japan Brain Bank Network版〜」を企画しました。また、イブニングセミナーとして「マーモセット研究最前線」、「どうする!神経病理教育」を企画しました。

動物関係の企画では、本来は特別講演をお願いすべき、ご高名な非会員の先生方(桑村充先生、関和彦先生、高田昌彦先生、佐々木えりか先生)に、無理をお願いしてご登壇をお願いしました。特にマーモセット研究は、今後の神経研究の舵をとる重要なテーマです。これまで本学会では、とりあげられることはありませんでしたが、今回、会長企画としてチャレンジしました。

神経病理教育に関するイブニングセミナーでは、鳥取大学、新潟大学での取り組みの現状をご紹介いただき、また、神戸大学神経解剖の名誉教授である寺島俊雄先生にも、短時間で恐縮でしたが、神経解剖からみた病理教育について、ご講演をいただきます。

11月半ばにポスター、趣意書などを会員各位に送付し、12月1日から一般演題の募集を開始しました。会長が渡っている赤い欄干の橋は都内のどこでしょうか?

それはともかく、若干延長いたしましたが、最終的には企画演題も含めて、205演題をいただきました。ありがとうございます。

今回は、プログラム委員会での査読をオンラインでできるような仕組みをスタッフが独自に作成しました。委員が査読ルームにログインして、演題の採択の諾否、カテゴリーや発表形式の移動、座長候補の指名などを、事前にオンラインで行い、そのような情報をプログラム委員全員が共有できるシステムを導入しました。自画自賛ですが、概ね好評でした。

教育セミナーも、単独でのご参加は、当日受付も含めると100名近い参加者がありました。講師陣の渾身のご執筆の賜物のハンドアウトの売れ行きも好調です。残数がわずかですので、お早めに購入をご検討ください。

また、神経標本技術フォーラムという、テクニシャン達が日頃のチップス、ノウハウ、苦労話しなどを話しあう、新たしい企画を計画しましたところ、15演題をいただきました。趣旨が浸透していなかったかと思いますので、ご演題をいただいた皆様にはご苦労をおかけしたかと思いますが、改めて御礼申し上げます。

教育セミナーのハンドアウトを購入していただいた方に、医学研・脳神経病理データベースが作成しているeラーニング教材へのログインアカウントを発行しています。事前登録をしていただいた方にはすでに発行(お知らせ)済みですが、これから購入していただく方にも発行いたします。ただし、このシステムは近々、ライセンスを取得する見込みとなっていますので、その時点で、契約なしの利用は一旦打ち切りとさせていただきます。改めて、団体などでのお申し込みをお待ちしております。

企業の皆様には資金面でのご協賛をいただきました。この場をお借りしまして、深甚なる感謝の気持ちを表明いたします。また、ランチョンセミナーは、ご覧の3つをご用意いたしました。ご協賛いただきました各社の関係者様には、改めて御礼申し上げます。

会場の席数の都合により、お弁当の数が皆様すべてにお届けできないかもしれませんが、今回は、京都の老舗料亭、下鴨茶寮のお弁当をチョイスしました。どうぞお楽しみになさってください。

その他、併設展示、抄録集広告、ホームページバナー広告、物品提供、寄付など、様々な形でのご支援を多くの企業様から頂戴しましたことを、この場をお借りして御礼申し上げます。詳しくは、「協賛のお礼」をご覧ください。

懇親会は、本日の夜、お隣の如水会館・松風の間で行います。如水会館の運営元である東京會舘のローストビーフを是非ご堪能いただければと思います。ただし、早いもの勝ちです。参加証のシールを4パタン用意しておりますので、お好きなものをチョイスしていただければと思います。

優秀ポスター賞も表彰式も行います。

また、カンツォーネの歌手、ジジこばやしさんの生歌、生ギターもお楽しみください。

さて、突然ですが、なぜか岡本太郎です。私が心酔する岡本太郎の秀逸な言葉に、「新しいと言われればもう新しくない」というものがあります。アバンギャルト(前衛芸術家)である岡本太郎らしい、深い言葉です。一瞬一瞬が過去になってゆく、新たしいと思ったことは、思ったときにすでに古くなっている。常に新しくあるということが、どれだけ自分を追い込まなければいけないのか、ということを、突きつけられる言葉であり、会長の座右の銘です。学会のマスコット、アラドリッターも、ファーストから始まり、次第に進化し、学会直近には学会くんとなりました。ちょっとした遊びココロのマスコットですのでお見知りおきいただければ幸甚に存じます。

昨日の教育セミナーに引き続き、今日から2日間、実りある学術研究会になることを祈念しています! 宜しくお願い致します!

閉会の挨拶

ということで、あっと言う間に3日間の教育セミナー、学術研究会が終わりました。至らぬ点が多々あったかと存じますが、スタッフの努力に免じてご容赦いただければ幸いです。

なお、当初の予想を遥かに超える参会者をお迎えすることができました。ご協力、ご支援に心より感謝申し上げます。会長 新井信隆

平成28年6月吉日