6月2日(金) A会場(2階 一橋講堂)17:00 〜 18:00
2009年には世界で初めてトランスジェニックマーモセットの作製と継代が報告され、ヒト疾患モデル動物の開発・研究を大きく進展させた。その結果、近年、神経科学や再生医療を中心にバイオメディカル研究でのマーモセットの使用が急増している。マーモセットの脳は大脳皮質の拡大で生じた霊長類に特異的な機能を持ち、代謝経路、生理学的・解剖学的特徴がヒトと非常に類似している。また、家族単位で行動して利他行動をするなど社会性に富み、高い社会認知能力をもつ。このことから、認知科学などの高次脳機能の研究や、ヒト神経疾患研究、特にパーキンソン病、脊髄損傷、多発性硬化症などの神経変性疾患をはじめとした様々な疾患の発症メカニズム、病態解明に貢献すると期待されている。
本セミナーでは、トップランナーのお一人である佐々木えりか先生(公益財団法人 実験動物中央研究所)にご登壇いただき、同じように最先端を突っ走っておられる関和彦先生(国立精神・神経医療研究センター神経研究所)に座長をお願いしました。また、東京都医学総合研究所の長谷川成人先生、原田高幸先生にも、興味深いお話しをしていただきます。奮ってご参加ください。
座長:国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 モデル動物開発研究部 関 和彦
東京大学大学院農学生命科学研究科 獣医病理学研究室 内田 和幸
ES-1-A01小型霊長類コモンマーモセットのモデル動物としての有用性
公財)実験動物中央研究所 マーモセット研究部 佐々木 えりか
ES-1-A02ウェブ閲覧可能なマーモセット脳のデジタルアトラス
東京都医学総合研究所 神経病理解析室 新井 信隆
ES-1-A03αシヌクレイン伝播の動物モデル
東京都医学総合研究所 認知症 長谷川 成人
ES-1-A04自然発症緑内障マーモセットを用いた眼疾患研究
東京都医学総合研究所 視覚病態 原田 高幸