6月3日(土) A会場(2階 一橋講堂)10:00 〜 12:00
日本神経病理学会ブレインバンク委員会は1986年に設立された。2010年からはブレインバンク生前ドナー登録と登録者を用いた実証研究をコアとする、日本神経科学ブレインバンクネットワークの構築に協力してきた。
30年目の節目の本年、剖検に基づく死後脳リソース構築を目的に、日本医学開発機構融合脳横断リソースとして、日本ブレインバンクネットが研究費承認を得た。倫理基盤を当学会・生物学的精神医学会合同倫理指針に置き、神経疾患・精神疾患死後脳リソースをオールジャパンで構築する試みで、本学会の未来事業である。
ブレインバンクにおいて神経病理診断基準の国内外統一は必須である。神経病理学会ブレインバンク委員会では固定法、検索部位、通常染色、特殊染色、免疫組織科学、Western blot、ゲノムシークエンスに基づく中央診断への努力を続けており、現在皮質基底核変性症においての試みに全面的に協力している。
本提案では上記皮質基底核変性症にPSPを加え、アルツハイマー病、レビー小体病、FTLD/ ALS- TDP43について、現時点での中央診断の前提となる診断基準を一任者に呈示してもらう。さらに本学会での討論を踏まえた上での成果をNeuropathologyに文書発表し、本学会の社会貢献を強化することが目的である。
オーガナイザー:村山繁雄先生(東京都健康長寿医療センター、高齢者ブレインバンク 部長)
座長:国立精神・神経医療研究センター病院 検査部 齊藤 祐子
東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク 村山 繁雄
S-2-1アルツハイマー病の神経病理診断
東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク 村山 繁雄
S-2-2パーキンソン病
国立精神・神経医療研究センター病院 検査部 齊藤 祐子
S-2-3進行性核上性麻痺と大脳皮質基底核変性症の神経病理診断基準
愛知医科大学 加齢医科学研究所 吉田 眞理
S-2-4筋萎縮性側索硬化症 / 前頭側頭葉変性症 − TDP43
ノースウエスタン大学 病理学分野 西平 靖
S-2-5プリオン病
埼玉医大国際医療センター 神経内科・脳卒中内科 高尾 昌樹
S-2-6精神疾患診断と神経病理:現状と展望
きのこエスポアール病院 精神科 横田 修